*⁂*乳がんと私-病が導いた本当に望む「人生」との出会い-*⁂*

乳がんを宣告されて今年で6年目。看護師である私の闘病体験を通して、自分らしさや女性としての生き方について考える時間を提供します。

入院から乳腺全摘術当日までの記憶

みなさん、こんにちは

miraiです

 

前回は入院までの期間どう過ごしたか、これから乳がんと闘って行こうと決意するまで

のお話を書きました。個人的には、このお話はとても好きです。

empowerme.hatenablog.com

 

さて、とうとう入院の日がやって来ました。

入院前に一度麻酔科診察を受けに病院に行き、案の定「禁煙」を勧められましたが、

その先生はそんなに高圧的ではありませんでした。

「喫煙によって合併症のリスクが高まるのは、まあ、実際あるようです。

可能であれば、今からでも止めて下さい。」と言った感じでした。

後、入院(手術)に必要な持参物リストなどを頂きました。

 

毎日仕事に没頭し、入院準備などもあまりしっかりしていなかったのですが、

唯一何十年振りかに購入したのが「パジャマ」。

買おうと思って探すと結構ないもので、結局通販で慌てて調達しました。

パジャマを着て寝るなんて、本当にいつ以来なのか??と思いながら。

 

手術(後)に必要な医療用品、

例えばT字帯(ショーツの代わりに使うふんどしみたいな形の下着)や

胸部圧迫用のチューブ、血栓予防の弾性ストッキングなどは

病院で購入すれば間違いはありません。

院内の売店は正規料金または少し高い値段で売っている事がほとんどなので、

節約したい・・と思われる方はもちろんネットなどで安価で

調達されても問題はないです。

私は、病棟の看護師さんの説明を受けてから、全て入院後に買いに行きました。

 

後は、本を数冊持参しました。

買ってあるのにずっと開かず仕舞いでいた書籍をこの際読んでしまおう!

と意気込んでいました。

 

小さなスーツケース一つにまとめて、いざ病院へ。

病室に案内され、オリエンテーションを受けていると、

一番最初に診察して下さった胸部外科の先生が顔を見に来て下さいました。

優しい先生でした。

 

私が入院したのは胸部外科一般の病棟で、

乳がんの手術だけでなくその他の胸の手術を受ける人達専門の病棟でした。

私は大部屋での入院を希望し4名のお部屋に案内されました。

 

私が入院した時は私ともう一人しか部屋にはいなく、

その方も乳腺全摘+再建術を終えた方で、翌日には退院を控えていました。

あまり色々とはお話しませんでしたが、当然ではありますが

「私だけじゃないんだな・・」と思って、

少し気持ちが軽くなったのを覚えています。

 

入院当日は、職場で非常に大切なアニュアルミーティングがあり、

私は病院からオンラインで参加しました。

その間に担当チームと麻酔科のラウンド診察がある、と告げられていたのですが、

「何時になるか分からない。多分夕方だと思う。」と説明を受けたので、

病棟の多目的スペースでパソコンを開いて職場のミーティングに参加していました。

私の部署の発表は1週間後に行われる第2弾のミーティングに設定してもらい、

退院後に参加する計画にしました。

 

先生方がラウンドに来た時はまだミーティングの最中だったのですが、

とりあえず中断して、診察へ・・。

患部の確認をして、マジックでマーキングをし、

「では、明日頑張りましょう」と言ってあっさり去って行きました。

麻酔科の女医さんは、ミーティング中と察したら「後でまた来ます」と

時間をずらして来て下さいました。

結局、2度目に来て下さった時もミーティングは続いていたのですが、

「忙しそうですね」と言って、簡単な問診だけで終わりました。

 

術前の入浴は看護師さんに言われた時間帯に済ませましたが、

「明日、午前中にもシャワー浴びて良いですよ。

胸のマーキングだけ消さない様に気をつけて下さい。」と配慮して下さいました。

 

私は、午後の手術でした。

夕食までは普通の食事が出て、21時以降は絶食。

翌朝水分が出ますので、それ以降は絶飲食・・などと説明を受けました。

 

普段、自分の仕事で山ほど患者さんにして来ている事を、

私が患者として経験する番か・・と胸に思いながら過ごしていました。

 

前の晩は、特に緊張とか不安などを強く感じてストレスだった、

という事はありませんでした。

看護師さんが、「もし眠れないようでしたら、睡眠剤を飲んでも大丈夫です」

と言って下さいましたが、多分、お願いしなかったように記憶しています。

(記憶が定かではないです笑)

「どうせ、明日は山ほど眠るんだから、もし眠れなくてもまあいいか。」位に

思っていたと思います。結局、眠れたかどうかも忘れました。

 

次の朝、看護師さんに検温をして頂いた後、

朝食にアイソトニックウォーターが出ました。

何の味もなかった事だけ覚えています。

お腹が空いたな~~~と思いながら、午前中はボーっとしながら過ごしていました。

 

私が一番覚えているのは、やはり食事を摂らないで水分のみで過ごした午前中は、

身体が冷えて足先も冷たくて「寒いなあ~」と思っていた事です。

元々冷え性なので慣れてはいるのですが、

手術前の心細さと相まったのか、

それとも寒さで心細さが増したのか分かりませんが、

いずれにしても暖かく出来るような靴下とか持ってくれば良かったな~~

と考えながら布団にくるまっていました。

 

更に、入出時間が近くなると看護師さんより「お着換えお願いします」と言って

薄手のガウンの様な病衣に着替えなくてはいけません。

ショーツも脱いでT字帯をつけなくてはいけません。

弾性ストッキングは、かなり装着が大変なので履くのに時間がかかります。

 

術前の点滴・・・恐らく取ったと思いますが、忘れてしまいました笑。

とにかく身体が冷えて何度もトイレに通ったので、

点滴で水分を補っていたんだと思います。

 

手術当日は、家族の付き添いがほぼ義務つけられる事が殆どです。

全身麻酔は一番大きい身体侵襲なので、万が一の場合に備えてもらう必要があります。

私は姉にお願いしましたが、仕事の関係で術前には間に合いませんでした。

「手術中にいてもらえばいいと思うから、大丈夫。」と言って、

姉の仕事に支障が少なくなるようにしました。

 

さあ、いよいよ手術です。

この後は、次回のブログで書こうと思います。

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